Systems and Methods in Hidden Functions
Hideki Nakazawa
10 September – 10 December 2012
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Japan Times | Japan’s Agency for Cultural Affairs | Art-iT | Bijutsu-Techo / BT | Metropolis | TYO
(English below)
60年代と70年代のシステミック・ペインティング及びコンセプチュアル・アートに影響された中ザワヒデキの作品は、構造、数学、デジタル技術、グラフィックスの連携により、90年代初頭より日本のアートシーンに挑み続けてきました。中ザワのアートを形作る規則正しい手法への固執は、彼が名付けた「方法主義」という新たな動向を日本の現代美術界にもたらしました。方法絵画、芸術特許、執筆活動、そして90年代半ばに考案されたソフトウェア「デジタルネンド」(1998-2001年に特許を取得した、PCでの3Dビットマップ絵画の制作を促進するプログラム)等の発明により、中ザワのアート制作は発展してきました。これらはクルト・シュヴィッタースのコラージュや「ウルソナタ」の作曲といったダダイスト観念、ソル・ルウィットの概念構造、村上隆の「スーパーフラット」作品等の間を表情豊かに橋架けていると言えるでしょう。
本展覧会では中ザワの90年代の作品の現在における関連性が探究され、日本現代美術の新世代に与えた影響が再検討されます。現代美術と批評的課題を日本のサブカルチャーと関連させることへの固執は、間違いなく現在の日本のアートシーンにおけるChim↑Pomや渋家(両者共にThe Containerにて過去に出展)、そして中ザワに続いた「新・方法」アーティストたちの作品を生み出すことに加担したと言えるでしょう。彼の「時代遅れ」なグラフィックス、そしてピクセル及びタイポグラフィを用いたコンセプチュアルな模様の絵画は、今もなお新鮮に目に映り、現代性を強く維持しています。